徳島県南の海沿いの町の漁師さんと港ねこ

ほにゃけんをご覧のみなさま、こんにちは。
徳島県の右下、海沿いの町出身の “めい” と申します。

このたび、わたしの生まれ育った町のねこちゃんたちを紹介することになりました。
とってもかわいい子たちばかりなので、お付き合いください。

港で暮らすねこにあいに行く

わたしの生まれ育った海沿いの町には、港がみっつあります。季節の魚が水揚げされる港のそばでは、漁師さんやご近所さんに囲まれて、ねこたちが暮らしています。

今回は、みっつの港のうち、漁協に隣接する東の港に行ってきました。ここでは昔から、海に関わる人たちが、日々の生活の一部としてねこを大事にしています。ボスねこのような存在もいて、決まったねことその家族や仲間たちが住み着いているようです。

夏のこの時期、深夜から早朝にかけての鱧(はも)縄漁が終わり、漁師さんたちが帰ったあとの港は、ゆったりと時間が流れています。

港で水揚げされる鱧はほとんど地元に出回らず、京都の高級料亭など関西に出荷されます。
今は鱧縄漁に出る漁師さんは6人ほどに減ってしまったけれど、こんなに立派な鱧が獲れるんです。

太くて新鮮!ねこたちもさすがにこれにはかぶりつけないのか、鱧の水揚げには寄ってきません。

寄ってこないなら、会いに行きましょう。ねこ探しに出発。

お昼寝、毛づくろいと、思い思いにすごすねこたちを発見。

朝8時頃になると、素潜りで貝をとる、海士(あまし)と呼ばれる漁師さんたちが続々と港にやってきます。中には、ねこに毎朝ごはんをあげるおっちゃんもいて、ねこたちも続々と現れます。ここでは、ねこにごはんをあげる漁師さんは決まっていて、みんながそのことを把握しています。初めて見るわたしには見向きもしなかったり逃げ出すねこたちも、漁師のおっちゃんのことは大好き。

わらわら。もぐもぐ。猫缶うまい。

これから漁に出かけるおっちゃんたちは、ねこを眺めながら準備をしたり世間話に花を咲かせたり。「前はもう一匹子ねこがおったけど、死んでもた。」「あのねこ、左目が赤かったん治ったな。」海の男は、ねこのことにも詳しい。

「今日どこ潜る?」「行ってから決める。」「ほうやな~。」なんてゆるい会話も聞こえてきます。

おっちゃんたちは「どれでも好きなん(ねこ)持って帰りよ~。」なんて言うけれど、わたしは見ました。漁がお休みの日も、ねこにごはんをあげるためだけにやって来るおっちゃんを。ここのねこたちは、優しいおっちゃんたちに大事にされて、幸せに暮らしています。

9時半前になると、海士さんたちは次々と出港していきます。おっちゃん、行ってらっしゃい。ねこたちも気ままにお見送り。おいしい流れ子、とってきてね。


さて、漁師のおっちゃんがいない日、ねこたちはどうしているのかな。漁がお休みの土曜日にも、朝の港を歩いてみました。

さっそくねこにごはんをあげるおっちゃんが。毎日ここに座っているそう。元漁師さんだけあってねことも仲良しで、警戒心の強い2匹も、呼んだらやって来ます。

港の目の前の路地では、魚をさばいているおばちゃんがいました。
前の日に鱧縄漁でとれた鱧です。

さすが漁師さんの奥さん。
あざやかな手つきに見とれていると、さっそくかぎつけて来た者が。
おばちゃんが投げた鱧をぱくり、ぺろ。
漁がない日でも、ねこたちはごちそうにありついていました。

別のおばちゃんには、「あのねこは何年も前からここにおるね」「夕方になったら隠れとったねこが出てくる」とお話してもらいました。風格たっぷり、この子が古株のねこちゃんです。

海の近くで優しいおばちゃんたちから魚のおこぼれももらえる、ねこたちにとって暮らしやすい環境のようです。

もしねこの姿が見当たらなかったら、出会った人に話しかけてみて。みんなおしゃべりが大好きな情報通。「あそこのおやじがねこにえさやいよるで。」「むこうの方にもようけねこおるけん行ってみい。」漁師のおっちゃんも、その奥さんも、なんでも優しく教えてくれます。

ちなみに、わたしは同じおっちゃんに同じ質問を2日連続でしてしまいましたが、1日目より詳しく同じお話をしてくれました。

港では、ねこたちと楽しい漁師さんたちが、仲良く暮らしています。


次回は、港以外の場所で出会ったねこのお話です。


ABOUTこの記事をかいた人

めい

ライター
徳島県の右下、海沿いの町出身、ねことねこ科の動物が大好きな駆け出しのライター。海のそばで15年間、山の中で3年間暮らしました。昔我が家で飼っていたねこが世界一かわいくて賢いと思っています。